ANAカードは、ランクで年会費が大きく違います。この記事の比較表で取り上げる JCB・Visa 系のカードだけでも、一般カードの 2,200円からプレミアムの 96,800円まであります(ANA アメックス・プレミアムは、2026年9月2日以降の新規申込で 187,000円です)。 しかも、同じランクでも JCB・Visa・Mastercard・アメックスで、マイルの貯め方と費用が少しずつ違います。

ところが、普段の支払いで貯まるマイルを「還元率1%にかかる年額」で比べると、一番安いのは一般カードです。 この記事の「還元率1%」は、「200円の支払いで2マイル(100円で1マイル)貯まる」ことを指します(お金に換えた還元率ではありません)。 この記事では、まず「あなたはどれか」を決め、そのあとでワイドゴールド以上を選ぶ理由を整理します。

結論:あなたに合うANAカード

この比較で分かること:20代かどうかと、年にいくら使うかで、最初の1枚はほぼ決まります。

あなた おすすめ 還元率1%にかかる年額
20代(学生を除く) ANA JCB CARD FIRST 0円(5年間)
年55万円以上使う ANA JCB 一般カード+2マイルコース 7,700円
年55万円未満 ANA JCB 一般カードのみ(還元率0.5%) 2,200円
家族で海外にも行き、ラウンジと保険も価値に数える ANA JCB ワイドゴールドカード 15,400円

この表は、診断で「ANA」を選び、次の条件で答えたときに、この記事で紹介しているANAカードの中で1位になったカードです。 1位は診断の点数の順で、マイルの価値から年会費を引いた額に、予算や好みの合い方を加えたものです。お金の損得だけの順位とは限りません。

この比較で分かること:診断で確かめた条件と、そのとき1位になったカードです。

診断での答え 年間の利用額 旅行の同行者・行き先 ラウンジ・保険などを価値に数えるか 1位
新社会人(20代) 100万円 1人・アジア 数えない ANA JCB CARD FIRST
会社員 30万円 1人・国内 数えない JCB 一般のみ
会社員 100万円 夫婦・アジア 数えない JCB 一般+2マイルコース
会社員 300万円 1人・海外全般 数える JCB 一般+2マイルコース
会社員 500万円 1人・海外全般 数えない JCB 一般+2マイルコース
会社員 300万円 家族・海外全般 数える ワイドゴールド(僅差)

家族で海外に行き、ラウンジと保険も価値に数えたときは、ワイドゴールドが上に来ました。ただし、診断の点数の差は、2位の ANA アメックスと900円、3位の一般カード+2マイルコースと約1,300円の僅差です。ラウンジに同伴者も無料で入りたいか、保険を自動で付けたいかで選んでかまいません。 ワイドゴールドは JCB と Visa(ANA VISA ワイドゴールドカード)で年会費もマイルも同じで、診断の点数も同じです。表では、海外旅行保険が自動で付く JCB を挙げています。

学生は ANA JCB CARD FIRST に申し込めません。学生には、在学中の年会費が無料の「ANAカード(学生用)」があります(診断にはまだ入っていないカードです)。

ANAカードのランクと違い

この比較で分かること:還元率1%にかかる年額は、JCBの一般カードが一番安く済みます。

一般 ワイド ワイドゴールド JCB プレミアム VISA プラチナ プレミアム
年会費 2,200円 7,975円 15,400円 77,000円 96,800円
1%にする費用(JCB/Visa) 5,500円/6,600円 5,500円/6,600円 込み 込み 込み
還元率1%にかかる年額(JCB) 7,700円 13,475円 15,400円 ─(1.3%) ─(1.5%)
入会・継続ボーナス 1,000マイル 2,000マイル 2,000マイル 10,000マイル 10,000マイル
搭乗ごとのボーナス 10% 25% 25% 50% 50%
空港ラウンジ ─ ─ 国内主要空港 国内線ANAラウンジ 国内線ANAラウンジ
海外旅行保険(最高額) 1,000万円(治療費用なし) 5,000万円 5,000万円〜1億円 1億円 1億円

分かれ目① 2マイルコースに入るか

追加費用と貯まるマイルを天秤で比べるイメージ

一般カードのままだと、還元率は 200円=1マイル(0.5%) です。 年 5,500円の「2マイルコース」(JCB)に入ると、200円=2マイル(1%) になります。

入るかどうかは、年にいくら使うかで決まります。1マイルを2円と考えると、

  • 増えるマイル:利用額の0.5%
  • 元が取れる利用額:5,500円 ÷ 2円 ÷ 0.5% = 年55万円

Visa・Mastercard の「2倍コース」は年 6,600円なので、分かれ目は 6,600円 ÷ 2円 ÷ 0.5% = 年66万円 です。

  • JCB:年55万円(月平均約4.6万円)以上なら、入った方が得
  • Visa・Mastercard:年66万円(月平均5.5万円)以上なら、入った方が得

たとえば月5万円(年60万円)なら、JCB では元が取れますが、Visa・Mastercard では増えるマイル 3,000マイル(約6,000円分)が費用 6,600円に届きません。1マイルを何円と見るかでこの境目は動きます。

JCB の一般カードの方が1%にする費用が年1,100円安いので、ブランドにこだわりが無ければ JCB を選ぶと得です。

この計算は、毎年マイルに移す前提です。手数料は「マイルに移した年度(4月〜翌年3月)」ごとにかかるので、JCB でポイントを貯めておき、何年かに1度まとめて移す(マルチポイントコース)なら、手数料のかかる年度を減らせます。ただし、ポイントの有効期限が切れる前に移す必要があるので、期限と自動移行の設定を確かめてから選んでください。

分かれ目② 20代は ANA JCB CARD FIRST が近道

スマートフォンを持ち、近道を検討する若い社会人

ANA JCB CARD FIRST は、18〜29歳(学生を除く)が申し込めるカードです。

  • 年会費は 5年間無料
  • 最初から 200円=2マイル(1%)。コースの費用もかかりません
  • 毎年 3,000マイル(有効期限36か月の期間限定マイル)
  • 年100万円以上使うと、さらに 5,000マイル

5年後は ANA JCB 一般カード(年会費 2,200円)に切り替わり、2マイルコース(マイル自動移行コース)が自動で設定されます。FIRST と違い、切り替え後は移行手数料が年 5,500円かかるので、同じ1%を続けるなら年会費と合わせて年7,700円です。コースは切り替え後に変えられます。 詳しくは「20代・学生の最初のマイルカード」にまとめています。

ワイドゴールド以上を選ぶ理由はあるか

空港の椅子と旅行かばんの前で費用を考える人

一般カード+2マイルコース(7,700円)とワイドゴールド(15,400円)の差は、年 7,700円 です。 普段の支払いで貯まるマイルは同じ1%なので、この差をワイドゴールドの特典で取り戻せるかどうかです。

マイルで取り戻すなら「年に何回も飛ぶ人」

  • 入会・継続ボーナス:1,000マイル → 2,000マイル(+1,000マイル=約2,000円)
  • 搭乗ごとのボーナス:フライトマイルの10% → 25%

差額の残り 5,700円(約2,850マイル)を搭乗ボーナスの差(15%)で取り戻すには、飛行機で年に約1万9千フライトマイル以上貯まる必要があります。

診断は、飛行機に乗って貯まるマイルを数えていません。よく飛ぶ人は、この計算をあわせて確かめてください。

お金以外の理由なら「空港ラウンジと保険」

  • 国内主要空港のカードラウンジを使える
  • 海外旅行保険が、死亡・後遺障害だけの一般カードより手厚くなる(一般カードは、海外での治療費用が付きません)

プレミアムは「ANAラウンジと50%の搭乗ボーナス」のためのカード

  • JCB プレミアム(77,000円)と VISA プラチナ プレミアム(96,800円)は、還元率が 1.3%・1.5% に上がり、毎年 10,000マイルが付きます
  • 国内線のANAラウンジを使え、搭乗ごとのボーナスは50%です

それでも、年500万円使ってマイルだけで比べると、一般カード+2マイルコースを上回りませんでした。 ANAラウンジや手厚い保険に価値を感じる人のためのカードです。

アメックス・ダイナース・スーパーフライヤーズは?

  • ANA アメックス(7,700円)は、マイルに移すのに年 6,600円(ポイント移行コース)がかかり、1%にかかる年額は 14,300円です。そのかわり、国内の主要空港とホノルルのカードラウンジに、同伴者1名まで無料で入れます(プライオリティ・パスは付かないので、それ以外の海外の空港では使えません)。夫婦や家族でラウンジを使う人には、この差が効きます
  • ANA アメックス・ゴールド(42,900円)は移行が無料で上限もありません。2027年からは、年400万円以上使うと15,000マイルが付きます(2027年1月1日開始・翌年3月末までに付与)。2026年は移行期間で、2026年9月1日までに入会・申込の会員は年300万円以上で ANA SKY コイン 10,000コイン、9月2日以降に新しく申し込んだ会員は9月2日〜12月31日に100万円以上で5,000マイルと、条件が違います
  • ANA ダイナース(33,000円)も、移行が無料で上限がありません
  • スーパーフライヤーズカード(SFC) は、ANAの上級会員資格を持つ人だけが申し込めるカードです。2028年4月からは、年300万円以上使うかどうかでラウンジを使えるかが変わります

どれも、年に数百万円使う人や、ラウンジ・移行上限の無さを重視する人向けです。

地域のカードと、ソラチカカード

中身は一般カードと同じで、交通系の機能やポイントが付くカードもあります。

  • ANA To Me CARD PASMO JCB(ソラチカカード):東京メトロに乗るとメトロポイントが貯まり、ANAマイルに移せます。東京メトロをよく使うなら、JCB 一般カードの代わりに選ぶ価値があります
  • ANA VISA Suica カード:Suica のオートチャージができます
  • ほかに ANA VISA nimoca、ANA TOKYU POINT ClubQ PASMO マスターカードがあります

まとめ

この比較で分かること:マイルを安く1%にするなら一般カード系、飛行機・ラウンジ・保険まで求めるならワイドゴールド以上です。

カード 1%の安さ 搭乗 ラウンジ 保険 向いている人
ANA JCB CARD FIRST ◎ △ × × 20代(学生を除く)
JCB 一般+2マイルコース ◎ △ × △ 年55万円以上使う人
Visa 一般+2倍コース ◎ △ × △ Visa・Mastercard を使いたい人(年66万円以上)
ANA アメックス ○ △ ○ ○ 同伴者と一緒にラウンジを使いたい人
ワイド+コース ○ ○ × ○ ─(ワイドゴールドとの差が年1,925円)
ワイドゴールド ○ ○ ○ ○ よく飛ぶ人・家族で海外に行き、ラウンジと保険を使う人
JCB プレミアム △ ◎ ◎ ◎ ANAラウンジを使う人
VISA プラチナ プレミアム △ ◎ ◎ ◎ ANAラウンジを使い、還元率1.5%も欲しい人

印は、この記事の数字から次の基準で付けています。

  • 1%の安さ(還元率1%以上にかかる年額):◎ 8,800円以下/○ 15,400円以下/△ 77,000円以上(1.3〜1.5%)

  • 搭乗(搭乗ごとのボーナス):△ 10%/○ 25%/◎ 50%

  • ラウンジ(空港ラウンジ):× なし/○ カード会社のラウンジ(国内主要空港+ホノルル。ANA アメックスは同伴者1名無料)/◎ 国内線ANAラウンジ

  • 保険(海外旅行保険の最高額):× なし/△ 1,000万円(治療費用なし)/○ 3,000万〜5,000万円/◎ 1億円

  • ANAカードは、還元率1%にかかる年額で比べると選びやすい

  • 20代は ANA JCB CARD FIRST、それ以外で年55万円以上使う人は ANA JCB 一般カード+2マイルコース(Visa・Mastercard なら年66万円以上)

  • 家族で海外に行き、ラウンジと保険も価値に数えるなら ワイドゴールド。ANA アメックスとは僅差なので、同伴者のラウンジ無料を重視するならアメックスも候補

  • ワイドゴールド以上は、よく飛ぶ人か、ラウンジや保険を重視する人が選ぶカード